時代のおすすめよりも。文字と歴史に触れ合う雑貨選び

最近買ったもの。
ピアノのCDと、来年の手帳。
デジタル全盛のこの時代に、どちらもアナログなものたち。

ライナーノーツの文字から感じとる作曲者の思い

CD

最近は音楽をデジタル音源で買うこともあるけれど、特別な思い入れのあるアーティストのものは、手元にカタチとして残しておきたくて、今でもCDで買っています。
ブックレットに書いてあるライナーノーツが読みたいからというのが大きな理由。歌詞であればネット検索で知ることもできるのですが、私がよく聴くインスト(インストゥルメンタル)曲の場合は歌詞ではなく、どんなイメージでその曲が生まれたのかを、作曲者本人が文字にして伝えてくれていることが多いです。その言葉たちに触れたいのです。
とはいっても長文ではなく、ほんの2、3行。「インスト曲は、聴く人が自由に解釈していいもの」とアーティスト本人が言っているのを聞いたことがありますが、その数行の文字に込められている作曲者の思いを受け取りつつ、自分が感じたこととの違いも味わうように、その曲の世界を楽しむのです。

手帳に残された文字は、過去の自分との再会

手帳

手帳は、年末が近づくと必ず買うもの。
ここ数年は「このままアナログでいくか、来年こそデジタルに移行するか」を考えることもなくなり、迷わず紙の手帳を選択。雑貨や文房具を扱うお店に並ぶたくさんの手帳から、自分にフィットする1点を見つけ出します。

10年以上前から保管してある手帳を改めて見ると、それだけでも自分のライフスタイルの変遷が見えるようです。最初の頃は大きさも中面のデザインもその年ごとにまちまち。ウィークリータイプが主流でしたが、会議や外出などの予定が多い仕事だった頃は、一日が時間単位で区切られているバーチカルタイプの手帳でした。
それがある年を境に、A6サイズ・マンスリータイプの手帳に。この大きな要因は、社内の予定管理としてクラウドサービスが定着してきたこと。それに伴って私用の手帳はプライベートの予定管理がメインになっていき、マンスリータイプで十分になったのです。ここ数年で、手帳へのこだわりは“平日よりも土日の記入スペースが広めのタイプ”に落ち着きました。

記入する予定が減っても紙の手帳を選び続ける理由も、過去を振り返ると垣間見えます。
どの年の手帳にも共通すること。
読んだ本のメモ
見た映画や旅行先のチケット
参加したセミナーの内容
日々の日記
どこかで見聞きしたり、誰かに言ってもらった、自分を励ます言葉
などなど…
自分に影響した出来事や日々思いついたことを、文字として残しています。
これらの雑多な情報を自由に思いつくままに書き残すには、デジタルツールより紙の手帳のほうが、私には合っている気がするのです。

「この街に引っ越してきたのは20XX年だ」とか「〇〇ちゃんの結婚と△△さんの出産は同じ年だった」などと、年号にして記録できるような事実を振り返ることももちろんできるのですが、「この頃はこんなことに悩んでいたっけ」と振り返り「ちょっとは強くなれたかな?」と成長を実感できたり。
今は親しみを込めたあだ名で読んでいる相手も、「出会って最初の数年間は名字で呼んでいたんだ」と、関係性が築かれていく様が垣間見えたり。
筆跡からは、不安や自信、いらだちや落ち着きなど、その時の自分の心情が見えてくるようです。
それらが、手書きの文字だからこそ、温度や湿度を伴って伝わってくるような気がするのです。

「文字」を通して「歴史」と触れ合う

文字

文字の成り立ちについて簡単に調べてみると、誕生は5000年以上前。最初は農作物や家畜の数を記録する道具として発明されたそうです。自分の頭の中にあるものを外に出し、自分以外の誰かと共有するシステムです。記録やノウハウの共有ができる“文字”というツールの発明が、文明の構築や知的生産活動の発展の大きな要因となったようです。

そして、文字で記されるより前の時代のことを「先史時代」、文字によって記録が残るようになった時代のことを「歴史時代」と呼ぶということも知りました。
普段当たり前のように使っている「歴史」という言葉は、文字の発明と結び付いているんですね。その時代に生きた人たちの物語が「文字」となることで「歴史」となっていく。

そう考えると、ライナーノーツに込められたアーティストの思いや、手帳に書かれた過去の自分のように、今、目の前に実態として存在しない物語と触れ合うことができるのは「文字」のおかげ。だからこそ、文字として残るもの・残すことに、特別な思いを感じているのかもしれません。

これからも新たな発明や新たなシステムによって、どんどん便利な世の中になっていくかもしれないけれど。
それでも、時代や世間のおすすめになんとなく流されてしまうのではなく、自分の中にある“理由”と向き合って、大事なものを取捨選択していきたいです。

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