目の前のことを楽しむ母だから。母の日にはカメラをプレゼント
みなさん、母の日には何を贈りますか?
感謝の気持ちを伝えたい、今年は何にしようかなとあれこれ考える時間は、迫りつつある日に焦りながらも、心躍る時間です。
離れて住む母の直近の好みがわからず、ついあって困らないものなら…と毎年手紙を添えて消えものを贈っていたのですが、今年はデジタルカメラを贈りたいと思います。
あって困らない消えものも良いけれど、一緒に楽しみたいという想いを載せたプレゼントがあっても良いのではないでしょうか。
カメラをプレゼントしようと思ったのは…
母の日にカメラをプレゼントに選んだのは、母が今を楽しむ名人だからなのです。
私の母は、「ここでしか(今しか)楽しめないものを楽しみたい」という気持ちをとても大切に持っている人です。
そう、「地域限定」「期間限定」という言葉に弱い人なのです。
そんな母は、娘の私から見るとなんだかすこし可愛らしく、映ります。
一緒に行った旅行の途中、一息つこうと入った喫茶店でメニューを見ながら。
「お母さんは、なににする?」
「せっかく来たのだから、地域限定のものにしようかな」
そんな調子で、旅行先に限らずいつも入るお店でも「限定もの」を見つけると、必ずと言っていいほど選びます。
「ええ……これ?お母さん、でも地域限定とは言っても、これおいしいかなぁ…」
「でも、せっかく来たし。飲んでみたいのよ」
「私、アイスコーヒーにするから、苦手だと思ったら私の飲んでいいからね、交換こしよう」
だけど、私のものを口にしたことは、一度もありません。
必ず「おいしいよ」と言って残しません。
それは母に苦手なものがないからなのか…、それでも母の自分の心に正直である姿は、想像のつく見知ったものを選ぶことが多い私にとって、眩しく映るものでした。
母の日をきっかけに、母を思い返してみると
本をよく読む母でしたが、きっと本からだけでなく目の前を流れる景色や味といった文字以外の情報一つ一つでさえも、自分のものにしていたのでしょう。
「ああ、あと、もう一日あったらこの旅館の地図覚えられたのに」
二度と来ないかもしれない旅館の地図を覚えなくてもいいのに、それすらも楽しみに変え、いつかの発見の種にしていました。
そんな一つ一つの積み重ねが母をつくっているのかもしれません。
子どものような、あくなき探求心というのでしょうか。
母の日をきっかけに改めてゆっくり母を思い返した今、母にカメラをプレゼントしたい気持ちがじんわりと湧き上がってきました。
母の日にカメラをプレゼントしたら…
母だったら、目の前に現れる日常の何気ない景色にさえ意味を持たせて、楽しんでしまう気がするのです。
母の見ている世界を一緒に楽しみたい、そんな私のささやかな願いからもやっぱり、カメラをプレゼントしたいと思うのです。
贈る人に似合うもの、喜びそうなものをプレゼントするのも素敵だけれど、一緒に楽しみたい、味わいたい、そんな気持ちを載せたプレゼントがあってもいいのでないでしょうか。
そう思うことができたのは、母が見せてくれた世界や姿があったからなのかもしれません。
母のように正直に「目の前のことを楽しみたい」そう言える人でありたいから。
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