150年目の蔵元|小豆島ヤマロク醤油で食べる卵かけごはんが最高
ヤマロク醤油とたべる卵かけごはんが最高でした
ん~おいしい まるでソースみたいだ!
その濃厚さとたまごが絡まりあってシンプルなご飯が複雑なごちそうに変貌します・・・
掛けたのはふつうの「しょうゆ」。でもただのしょうゆではない、小豆島で創業「150年ぐらい」の歴史を持つヤマロク醤油でいただいた蔵出しのしょうゆです。
こっちはお刺身とかに良くて、こっちは卵かけごはんに・・・そうやって少しづつ味見するしょうゆたちはそれぞれが同じ原料からできたはずの調味料。それがこんなに味を変えて来るなんて、職人たちの技術力と菌のパワーを感じます。
150年続く醤油蔵のたたかっているもの
小豆島には大小20軒弱の醤油メーカーがあるそうで、2018年の統計では4位の愛知と僅差で 5位、39,772キロリットル。明治時代には最盛期400件余りの蔵元が群雄割拠していたと言いいますから今となっては、息の長い産業ということになります。
醤油といえばステンレス製のタンクで大量生産するのが令和のスタンダード。熟成期間も短く、均一の味が出来て、熟練工の数も少なくなるとあっては合理的なものです。
でもヤマロク醤油ではいまだにホンモノの大杉樽。
国内に3000本残っている大杉樽のうち、小豆島には1000本以上の樽が集まっていると言いますから、さながら近代の中のでタイムスリップしたかのようです。
ヤマロク醤油のもろみ蔵は明治初期に建てられた蔵。登録有形文化財(第37-0182/3/4)に指定されている今となっては貴重な樽を使っているのだそう。
「伝統技術を断絶してはいけない」ヤマロク醤油の覚悟
樽も伝統技術を断絶させないために新たに仕入れたのだそうです。一つの樽は数世代にわたって使い続けることが出来るため、裏返せばこの決断はロングスパンでの樽醸造を続けるという決意無くしてはできないもの。樽業者さんから「修理は自前でやってくれ」といわれたことから、自社でメンテナンスできるように練習中なんだそうです。
タンク“では出し切れない味があるのが”樽“を使い続ける理由なのだと言います。樽を作っている業者がなくなってしまったら、日本食の基底である“本物の醤油“を使った日本食がなくなるという事。それは避けなければと活動されているのだそう。
「人間は菌が気持ちよく醤油を作れるようにお手伝いをしているんだ」
実際にもろみ見せていただくと、一つ一つの樽が菌に守られるようにして醤油たちとともに眠っています。
製造段階によって醤油の見た目が違い、大豆の固形物が見えるような樽からほとんど液状になった物まで様々。樽にのみならず、たてもののいたるところに菌が潜んでいるので、急に規模を大きくしたり、建物を建て替えてしまったりしたら「菌を殺してしまう」といいます
「人間は菌が気持ちよく醤油を作れるようにお手伝いをしているんだ」
そんな言葉が印象的になるのは、菌と人との関係性がよく見えるからでしょうか。
なんだかそんな話を聞いてからいただく醤油は少し違った味がする。自分がこのしょうゆを買ってできる貢献は限られているけれど、少なくともお伝えしていくことぐらいはできるかもしれません。
大量生産ができるこの時代において、あえて守りたいものがある。とっても意味のある事なのではないか、と思ってしまいます。
コロナが落ち着いたらぜひもう一度、尋ねてみたい蔵元です。
住所 | 〒761-4411 香川県小豆郡小豆島町安田甲1607 |
電話番号 | 0879-82-0666 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
業日 | 年中無休 |
料金 | 無料 |
アクセス | バス亭「安田上」から徒歩約10分 バス停「安田(役場前)」から徒歩約20分 |
駐車場 | あり |
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