大人の趣味、陶芸に挑戦。上手く作れなくても大事にしたい気持ち

器

「みんなのものと比べると私のって…」
つい周りの人やものと比べて、自信が持てなかったり、せっかく始めたことでも苦手に感じてしまったりすることがあります。
だけど、先日、陶芸教室で初めてのお茶碗づくりを通して、誰かと比べない、目の前の自分の器に集中することで生まれる楽しさや、心が軽くなる感覚を知りました。
本当は知っていたけれど、大人になるにつれ、いつしか忘れてしまっていたのかもしれません。
「上手にできなかったけれど、楽しかったから、もう一度やりたい。」
長く、心の中に眠っていた気持ちを思い出しました。

上手にできたら大人の趣味にしたいな、はじめての陶芸に挑戦

ずっと、長い間、「やってみたい」と思い続けていた陶芸。
先日、友人3人と体験してきました。
友人の中の一人が誕生日を迎えるということで、記念に作ろうという話になったのです。
もともと何かを作ることが好きな私。
加えて、趣味を探していたこともあり、「陶芸ってなんだか大人の趣味っぽい!上手くできたら続けたいな…」と、わくわくしていました。

教室に入って席に着き、説明を受けたら、念願の陶芸体験のスタートです。
お皿、マグカップ、小鉢、酒器…色々な陶器が作れる中、私たちはお茶碗をつくることにしました。
お茶碗…、お茶碗って色々な形があるよね…どんな形がいいかなぁ…
今まで見てきたお茶碗を思い出しながら、目の前の粘土をこねていきます。
ひんやりとした感覚は心地よく、幼い頃を思い出させてくれました。
小さな手にとって、固い粘土を思い通りにすることは難しく、それでも懸命にこねては色々なものを作った幼い頃を。

お茶碗は、いきなり器の形を作るのではなく、輪をいくつも作りそれを一つずつ積み重ねていきます。
輪は、細すぎてもいけないし、太すぎてもいけない。
手のひらで輪が均等になるように集中して作っていきます。
重ねた輪と輪の溝は指でならし、少しずつ高さを出し、器の形にしていきます。
体温で乾燥しないよう水もつけながら、自分の思い描くお茶碗をつくっていきます。
脇目も振らず、目の前の器に真剣です。

一通りお茶碗の形を作り上げて、みんなのものと一緒に、4つ並ばせてみました。
「あ!上に広がっていくタイプのもの作ったんだ!」
「私たちは、よく見る形のころっとしたタイプのものだね」
みんな、自分の好きなように作っていました。
だけど、「あれ?」
明らかに私のものが一番小さい。ムラもあって、なんだかちょっと不格好…?
「陶芸って難しいんだなぁ。ものを作ること好きだけど、私不器用だった!」

上手にはできなかったけれど…

陶芸

だけど。
また作りたくなっていたのです。
上手にはできなかったけれど、すごく楽しかったのです。
小さな手で固い粘土を懸命にこねた、あの頃のように。

他の人の作品と比較することもなければ、何かに繋がるかな、何かのためになるかなと考えることもなく。
ただただ目の前のことに向き合う時間が楽しく、心地よかったのです。
上手くできるかな?と、いつしか誰かのものさしを頼りに取り組むことが増え、自分の正直な気持ちより、できることばかりに目を向けがちに。
初めての陶芸体験を通して思い出した「上手にできなくても、楽しかったからもう一度やりたい」という気持ち。
改めて、大事にしたいと思いました。

上手に作れなくても、大事にしたい気持ち

ひと月後、お茶碗が届き、手に取ってみて、大きな愛着が湧きました。
手の中に納まるとっても小さなお茶碗。つるっとしていない、指の跡がたくさん残った不格好さ。
やっぱり、綺麗ではないけれど、でもそれが「今」の私にしか作れないもののような気もしました。
そんな風に思うと器が少しだけ可愛らしく見えたのです。

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