初めてのダーニング。お気に入りジーンズのお直しを丁寧に楽しむ
洋服のほつれ直しやボタン付けなど、ちょっとしたお直しに挑戦したくなる時があります。
壊れてしまった、破れてしまったから新しく買い替えるのもいいけれど、いま目の前にあるものを丁寧に繕い、長く使っていくこともできるのだと思います。
普段の生活を共に過ごすようなお気に入りの洋服は、できる限り使えたら嬉しい。まだまだ上手とは言えないけれど、自分なりに繕ってみるとなんだか気分が上がる気がするのです。さらに自分で手を加えることによって、キズや直したあとさえもその洋服の個性がプラスされました。
お気に入りのジーンズを長く使う方法を探して
先日、お気に入りのジーンズが破れていたことに気が付きました。洗濯したときでしょうか。後のポケットの縫い目が弱くなっていたのかもしれません。
色味やサイズ感がお気に入りだったデニムパンツ。高いものではないけれどこのまま手放すのも寂しく感じ、自分で直せないものかと調べてみることに。すると見つけたのは「ダーニング(Darning)」という技法でした。
ヨーロッパに古くから伝わるダーニングは、糸を使って刺繍のようにして洋服を補修するものです。材料や道具も明確な決まりはなく、手持ちの裁縫道具や糸、ときにはハギレも使って繕います。
基本のやり方はありますが、刺繍とは違って何か特定のモチーフを縫い付けるものではありません。図案もありますが比較的シンプルなものや、抽象的なモチーフが多いと思います。
ときに古着などでも、こういった加工を丁寧に施しているものを見かけます。糸やハギレの風合いや立体感で、よりおしゃれに感じるのかもしれません。
ジーンズの補修はハギレやアップリケを使う方法も検討しましたが、初めて見るダーニングはとても魅力的。
高揚した気分を抑えきれず、久しぶりに道具箱から裁縫セットを取り出しました。
初めてのダーニングに挑戦
ダーニング糸も売っているのですが、私の手持ちは3色の刺繍糸のみ。運よくデニムの生地の色、ステッチの色に近かったので、この刺繍糸を使うことにしました。
画像を元に見よう見まねで、縦の糸を横の糸で交互に救いながら穴を塞いでいきます。その様子は刺繍のようでもあり、織物のようでもあり。ジーンズの生地とは違った風合いが表れて、あえてそこにしつらえたものにも感じられます。
こうした補修方法なら、キズの大きさや元の生地の色をあまり気にせずにできそうです。もっと楽しむなら、鮮やかな色の糸を組み合わせて繕うのもいいかもしれません。
縫い合わせ部分は生地が固くて縫い目が曲がってしまったけれど、そのあたりはご愛嬌です。
生地の補強のために、補修箇所のまわりにも波縫いをしました。糸の色のせいか生地にほど良く馴染みましたが、近くで見ると刺繍のような糸の跡がちょっとおしゃれ。
これまでもお気に入りのジーンズでしたが、自分なりに丁寧に繕うことでより愛着が湧いてきました。
丁寧よりも楽しみたい、いつも生活を共にする洋服を繕う暮らしごと
洋服のお直しと聞くと、丁寧に仕上げなければと難しく感じることもあります。だけどダーニングは、綺麗に繕うことにこだわらない、作業の楽しさやおしゃれを広げる補修方法でもあるのだと感じました。
またダーニングでは、好きな色の糸、好きな縫い方、飾り方をして遊ぶことができます。最初は上手くいかないかもしれないけれど、こうして「繕う」という暮らしごとを続けることで、意図せず新たな個性が生まれていることに気が付くのかもしれません。
暮らしごとを、ちょっと楽しく
仕上がったジーンズも、ダーニングの技法もさっそく気に入り、もっと知りたくなったので本も購入。これで私は、洋服の汚れやキズもこわいものなし!他の洋服も、ダーニングで補修しようと思います。
ダーニングの技法は、他にも様々な種類があるみたい。あえて模様のようにしてみたり、ハギレを組み合わせてみたり。
楽しく補修するために、余った糸やハギレを保管しておこうと思いました。
みなさんもお気に入りの洋服を自分でお直しをする際は、ダーニングに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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