わからなくていいんだよ。犬との暮らしの中で見つけたこと

散歩中の犬の写真

犬。 DOG。 わんこ。
そんな文字を目にするだけで癒される程度には犬好きな私。

いま住んでいる実家には犬が二匹、一緒に暮らしています。ふわふわであったかくて、ずっと見ていたくなる癒しの存在。

そんな我が家の犬たちについてと、その存在に支えられている自分自身について、考えたことがありました。

引っ越しを控えて。残り少ない愛犬との生活の中でふと湧いた感情

ひなたで昼寝する犬の写真

ソファで寝落ちしてしまったある休日前夜、深夜に目を覚ますとその気配に気が付いたのか、二匹のうちのひとり(たまこ)が寝床からやってきて私のお腹の上に乗ると、ふたたび眠りはじめました。
普段はひとりで寝るのが好きなたまこが、こうして私にくっついていることが嬉しくて、そのまましばらくなでなで。
生活の音がしない静かな真夜中のリビング。我が愛犬の体温や心臓の鼓動を丁寧に感じ取りながらふと、あることを思います。

「たまこちゃんの心臓が止まる最期の瞬間、きっと私はそばにいない」

不思議と寂しいという感情は起こりませんでした。もうすぐ自分は実家を出て暮らすということと、一般的な犬の寿命を考慮して、まるで第三者のように冷静かつ客観的に未来を評価している自分がいました。

近ごろは引っ越し日が近づくにつれて、実家に残る犬たちのことを思いセンチメンタルに浸りっぱなしでした。それなのに一方で、こんなにも犬たちの最期を淡々と捉えている自分に驚きました。
その夜は、先代の犬が私の膝の上で息を引き取ったあの感覚、いま暮らしている犬たちの存在、人間と犬の関係など、いろいろなことが頭を巡り落ち着かないまま、気が付くと眠っていました。

犬との暮らし。家族のようで違うようで…けど通じ合うこともある

ふたりで寝ている写真

夜が明けて朝、いつも通り散歩をしていても深夜の考えごとが頭から離れませんでした。

犬とは、人間とは、ペットとは、家族とは…。
犬たちはもはや生活に欠かせないくらい大切な存在。けれどだからといって決して引っ越しをやめないのは矛盾しているような気がして気持ち悪い。そこで、あてもなく私と犬たちとの関係に丁寧に向き合ってみました。

ひとつ強く思ったのは時間について。
犬たちは人間とは異なる犬たちの時間で生きていて、私みたく過去や未来を引っ張り出して感傷に浸ったり恐れたりすることもなく、ただその日の「今」を過ごしているのかもしれません。

「ペットは家族も同然」という言葉は嫌いじゃないし、心温まるエピソードは好き。だけどやっぱり人間と犬は異なる生物なんだと思いました。

我が家の犬たちなんて、一緒に泣いてくれることも慰めてくれることもなければ、こっちの生活リズムなんてお構いなしに吠えてくる。犬には犬の都合があるのでしょう。決してやさしいパートナーではありません。

だけどそれゆえに、気にされないからこそ、犬たちには100%本当の自分を開示できるのかも。泣いても笑っても、いつも同じように生活している犬都合の犬たちは、私にとって癒しであるとともに精神的な支えになっていました。
そして心が通じ合ったように感じる瞬間はきっと本当に通じているんじゃないかと思います。

世の中にはご主人想いのワンコがいるらしいけれど、私は我が家のつれない犬たちが大好き。
だからこそ人間のように未来や過去について憂いを抱くことなく、これからも犬都合で悩みとは無縁の犬生を過ごしてほしいと思います。

朝からあてもなく考え続けた昼下がり。昨日寝落ちしたソファで気持ちよさそうに昼寝をする犬たちを撫でて一言、「わからなくていいんだよ」と話しかけました。

丁寧に考えた、犬のいる生活。「今」を楽しみたい

おもちゃで遊ぶ犬の写真

犬たちについて私なりにこんなにも向き合ったのは初めてでした。意図せずなんだか少し前向きに変わったような気がしています。

実家を出るまであと数週間。別れた後を想像してひとり感傷に浸るよりも、犬たちと一緒に「今」を楽しく過ごしたいと思っています。
お散歩中何回も行ったり来たりしてにおいを嗅ぐのにも、遊び中の謎ルールや突然の抱っこ要求にも、できるだけ応えたい。
どんな思考回路でやっているのか理解不能なことも多々あるけれど、まっすぐ「今」を生きている犬たちの背中がとても愛おしい。実家を出たらなかなか会えなくなるけれど、きっとお互い大丈夫だろうと思えるようになりました。

いつか訪れる最期の時までずぅーっと、幸せで楽しい夢をみてほしいと願います。
長々といろいろ考えてみたけど、結局たどり着いたのはお決まりのこの言葉。

「うちのこが一番!」

我が家の犬たちについて丁寧に考えてみた、ある休日でした。

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